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北海道:道南方面で遠投大好きなオヤジです。  こじんまりとした釣りクラブの代表なんてしてたりして (=^_^=) ヘヘヘ  
2010年08月06日 (金) | 編集 |
ある地区に、1人暮らしのおじいさんがおりました。
老後を夫婦二人で快適に過ごすため、
数年前に家を新築し仲良く暮らしておりましたが、
残念な事におばあさんが急病死してしまいました。

その次の年の出来事でした。
おばあさんの急死の後、
おじいさんは寂しさを埋めるように、
毎日の日課であるご近所巡りをし、
また、近所の方々は、
人懐こいおじいさんを自分の家族のように接していました。
年の瀬ということもあり、近所の方々はお正月用にと、
数品のおかずをおじいさんに持たせました。
この好意は、この近所では特別なコトではありませんでした。
週に数回、訪問ヘルパーさんも訪れており、
毎日、誰かがおじいさんの食事に一品でもと思い、
おじいさんが訪れると持たせておりました。
そして、次の朝にはその皿を持って、
おじいさんの訪れをまっておりました。
それがこの近所では、当たり前のコトだったのです。

お正月になりました。
近所の方は毎日遊びに来るおじいさんが来ない事を不審に思いながらも、
「今年は嫁の実家に遊びに行く。」
「親戚の者が大勢集まる。」
などの正月の行動情報をおじいさんの耳に入れていたので、
「じいさんも気を利かせたのか、そんな遠慮は要らないのに。」
と口ぐちに出して言っていたのですが、
彼はお正月三賀日、近所の家に訪れる事がなかったそうです。
お宮参りするタメ、おじいさんの家の前を通る人達は、
遊びに来ない事をおかしいと思いながら、
「今年は、本州にいる子供が遊びに来るかも。」
というおじいさんの言葉を疑いもせず、
家族団らんで楽しんでいるであろう彼の家をチラ見してました。

お正月三賀日を過ぎたある日、
訪問ヘルパーさんがおじいさんの家を尋ねてきましたが、
玄関にはカギが掛かっており、室内はこうこうと明かりが付き、
TVの音も外まで漏れ、近所の家にでも行っているのではと思い、
近所を捜しました。
でも、おじいさんはどこの家にもおりません。
そこで、裏玄関のカギが開いていたので、
心配になって見に来た近所の人と一緒に家の内に入り、
おじいさんを捜しました。
それでも、おじいさんの姿は見当たりません。
近所の人達とヘルパーさんと相談し警察に失踪の相談に伺い、
近所総出でおじいさん探しを始めました。
それから数時間後、おじいさんは深々と降る雪の中で、
帰らぬ人の姿になって発見されました。

不思議な事が起きたのは、おじいさんが見つかって数時間後でした。
近所のなかで一番親しくしていた家に、
異変が起きました。
この夜は西風が吹き、雪も降っておりましたが、
窓に吹き付ける程ではありませんでした。
ところが、玄関の戸を誰かが、
「ドンドンドン」
思いっきり叩くような音がしました。
そして、
「ドンドンドン」
ベランダの窓も叩く音がしました。
玄関を開け、外を見ますが誰も居らず、
ベランダのカーテンを開けても雪が降る光景しか見えません。
それが約30分ほど続き、
最初は不気味に思えた音も反対に心地よい音色に聞こえ、
そこの御主人は、
「じいさん、遊びに来たな。」
と直感が働いたように言った途端、音は止みました。
御通夜の夜と告別式の夜と、その叩くような音がこの家に、
30分くらい鳴り響いておりました。
「じいさん、最後の挨拶に来たな。」
と、御主人は淡々と言いました。
実は、このおじいさんを見つけたのは、
親しくしていたこの家の御主人だったのです。
おじいさんは近所の家にも、
「世話になったな。」
と言いたかったのか玄関の戸を叩き、最後の挨拶に伺ったそうです。
そして近所の方々にとって、
このおじいさんの訪問が生活の一部として根づいていたので、
しばらく彼の居ない生活に戸惑ったそうです。

俺も年を取ったら、
この様な皆に愛される爺さんになりたいと思っていますが、
「モウロク爺さん、今日も来たな。」
なんて言われ、玄関に鍵を掛けられてお終いの様な気がしますね。

合掌!

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